資料室 ・ 年表

都市ガス事業の歴史

1872年のガス灯から、LNG導入・自由化・脱炭素まで。150年の歩みを、業界の「いま」につなげて読む。

  1. 1872
    黎明期

    日本初のガス灯(横浜)

    横浜でガス灯が点灯し、日本の都市ガス事業が始まる。当初のガスは「照明(あかり)」のための燃料だった。

  2. 1885
    黎明期

    東京ガス設立

    東京瓦斯会社が設立。以降、大都市を中心にガス会社の設立が相次ぐ。

  3. 1897
    黎明期

    大阪ガス設立

    関西の中核事業者として大阪瓦斯が設立。都市ガスが全国の都市へ広がっていく。

  4. 1900s–20s
    黎明期

    照明から「熱」へ

    電灯の普及でガス灯の役割が縮小。ガスは調理・給湯・暖房といった「熱源」へと用途を移し、生活インフラとして定着していく。

  5. 1954
    制度の確立

    ガス事業法の制定

    昭和29年法律第51号として公布。ガス事業の運営調整と保安監督を一体化し、現在に続く事業制度の骨格ができる。

  6. 1950s–60s
    高度成長

    原料の転換

    高度経済成長とともに需要が拡大。原料が石炭系ガスから石油系(ナフサ改質など)へと切り替わっていく。

  7. 1969
    LNGの時代

    日本初のLNG輸入

    東京ガスと東京電力が、アラスカから液化天然ガス(LNG)の輸入を開始。クリーンで高カロリーな天然ガス時代の幕開け。

  8. 1970s–80s
    LNGの時代

    天然ガスへの熱量変更

    各社が既存の都市ガスを、より高カロリーな天然ガス(LNG)系へ切り替える「熱量変更」を順次実施。全国の都市ガスがほぼ天然ガス系に。

  9. 1995
    自由化

    大口自由化の開始

    ガス事業法改正により、大口需要家向けの小売自由化がスタート。競争導入の第一歩となる。

  10. 1999–2007
    自由化

    自由化範囲の段階的拡大

    対象となる年間契約数量を、1999年に100万m³以上、2004年に50万m³以上、2007年に10万m³以上へと段階的に引き下げ、自由化の裾野を広げていった。

  11. 2011
    自由化

    東日本大震災

    エネルギーの安定供給・安全保障・分散への意識が社会的に高まる。

  12. 2017
    自由化

    都市ガス小売の全面自由化

    4月、家庭を含むすべての需要家が供給会社を選べるように。電力とのセット販売や異業種参入が広がり、競争の土俵が変わる。

  13. 2022
    自由化

    導管部門の法的分離

    4月、大手3社(東京ガス・大阪ガス・東邦ガス)で、ガスを「運ぶ部門(導管)」を別会社として分離。導管の中立性を制度として確保した。

  14. 2020
    脱炭素

    2050年カーボンニュートラル宣言

    国が2050年の脱炭素を掲げる。ガス業界も、既存インフラを活かす合成メタン(e-methane)や水素を柱に、脱炭素への道を模索し始める。

  15. 2022〜
    脱炭素

    LNG価格の高騰と調達の再認識

    世界的な需給逼迫と地政学リスクでLNG国際価格が高騰。「どこから・どう調達するか」という安全保障が経営の中核テーマに。

出典:日本ガス協会「ガス小売全面自由化の経緯」(gas.or.jp)/資源エネルギー庁 エネルギー白書(enecho.meti.go.jp)/e-Gov法令検索(ガス事業法・昭和29年法律第51号)/各社沿革をもとに編集。年次・詳細は一次情報でご確認ください。